野菜の真実④
野菜シリーズ最後です。今回は野菜を取り巻く利権とカラクリを述べたいと思います。
GMO作物を作ることによって誰が得をするのでしょうか?GMO作物が大量に市場に出てきたことにより、市民の食が確保されました。原料が大量にあるため、加工食品のバリエーションも増え、消費者は選びたい放題になりました。そして、それらを作る食品加工会社にとっても原料コストを抑えることができるため利益が上がり、大量に生産できるようになったため、低価格で販売できるようになりました。GMO作物をふんだんに使った冷凍食品や油はその価格のため消費者のお財布にも優しいというわけです。そして何も知らない一般市民は食品加工会社を儲けさせ、GMO食品を美味しい美味しいと言ってお腹いっぱい食べています。当然消費が増え生産も増えるため、作物の栽培面積は年々増加し続け、2013年には27カ国で栽培されるようになりました。ここで莫大な利益を上げる会社があります。大本となるGMO種を作って販売しているバイテク会社です。モンサント社なんかが有名ですね。バイテク会社は種に除草剤の耐性や害虫への耐性を組み込みますが、種と除草剤、農薬をセットにして販売できるのでさらに利益を得ることができます。このような生産効率(利益)のみに特化し、人体への影響を簡易的な研究によって安全ですと主張し、このままシェアを拡大していくことによって、これらの会社によって農業は支配されつつあります。ついには人々の食が支配されてしまうのが最も懸念されます。
下の表は日本とEUでの食品表示の違いです。明らかに日本の基準はずさんです。はっきりと『遺伝子組み換え』と表記してしまうと売り上げが落ちてしまいますし、加工食品会社の信頼も低下してしまうからでしょうか?TPPもそうですが、国ぐるみでGMO食品を増やそうとしているようです。ちなみにアメリカでは表示義務はないため、手に取った商品がGMO食品かどうかを判定するアプリなんかがあるようです。2012年にカリフォルニア州で、2013年にはワシントン州でGMO作物の食品表示を義務化するように求めた住民投票が行われましたが、ことごとくモンサントやコカ・コーラなどの大企業の派手なキャンペーンや広告に洗脳されて表示反対派に阻止されました。
日本 EU
表示の対象範囲 | 農産物 7 品目、加工食品 32 品目 | すべての食品 |
DNA、タンパク質が残存しないもの (なたね油や醤油など) | 表示義務なし | 表示義務あり |
飼料 | 表示義務なし | 表示義務あり |
表示義務のない故意ではない混入率 | 5%以下 | 0.9%未満 |
F1種の雄性不稔やGMO作物の人体に与える影響は、長期の研究結果がないため、まだ未知のものです。しかし、悪い影響が出ているのも確かです。GMO作物の不妊は人類の深刻な問題ですが、1996年にアメリカでGMO作物が本格的に栽培され始めてから20年が経過しました。2016年にはついにアジア人の主食となるGMOイネがフィリピンで生産されることが決まったそうです。しかし、欧米人の主食となるGMO小麦はまだありません。
これは何か意図があるのでしょうか?
僕ができるせめてもの抵抗は、このような情報を発信し続けることと、子供にGMO食品を食べさせないようにすることくらいです。スーパーで売っている野菜はF1種であることを前に書きましたが、どうもそれは避けられそうにないので、せめて調味料には最大限の気を使ってみたいと思います。みなさんも子供のことを本当に大切だと思うなら、『食』について深く考えてみたら如何でしょう?