やめること
最近、糖質制限する人が増えてきましたね。健康観が向上してきた現れだと思いますし、砂糖の摂取は虫歯にも直接影響するので、予防の観点からも素晴らしい傾向だと思います。でも唾液検査時の食事アンケートを見ていると、まだまだ砂糖大好きな人は多いようです。どうやったら歯にも身体にもメリットのない砂糖をやめてもらえるか日々悩んでいます。
何かをやめるには、はっきりした目的が必要です。
そこに我慢を伴うと、ストレスを溜め込んだり、長続きしなかったり、リバウンドしたりします。
長年やってきたことをいきなり無しにすると、心も身体も最初は戸惑うでしょう。しかしやめる理由をしっかりと理解できていればそんなに抵抗はありません。
人は何かをやめるかやめないかを考える時、やめた後のことを想像します。でもそんな生活をしたことがないのであくまで想像です。そして、恐怖を感じ尻込みしてしまいます。そしてやめることをあきらめます。あるいは、自分が好きでやっていることだからと自己肯定してやめようと思ったことも忘れるでしょう。
そして人は利益を追求する生き物です。やめられない人達はやめないことによる利益を求めているからやめられないのです。それは金銭であったり、快楽であったり、出世のためだったり、いろんな目的がありますが、ほとんどは自分本位な理由です。もちろんメリットが多ければやめる必要はありません。しかし、デメリットが多いにも関わらずやめられないのは依存しているということなのです。つまりジャンキーです。
何かをやめるためには、なぜ自分がそうしているのか、依存しているのかをよく考える必要があります。どういうきっかけでやり始めたのか。それをやり続ける必要があるのか。そしてやめることによってどんなメリットがあるか。そのメリットを目的とすると、やめる理由がはっきりして、あまりストレスを感じずにやめることができます。時間やお金や健康など、やめることにより得られるものはたくさんあります。
少し大げさな表現ですが、何かをやめることは現状を変化させ、新しい未来を構築することです。
身の回りには、当たり前に存在するのに無くても全く困らないものが山ほどありますし、日常の行動の中にも必要ないものってたくさんあるはずです。メディアや広告などに洗脳され、あたかもそれを使うのが正しいかのようにされているもの、使わない方がおかしいとされているもの、いろいろあるんじゃないでしょうか?
いろんなものを実際にやめてみると、「何だ、こんなものか。」と意外とあっけなかったりします。
僕も、砂糖はほとんど摂りませんし、果物も季節のものを少量しか食べません。牛乳も飲みませんし、加工食品もほとんど食べません。シャンプーやボディソープなども使用しません。タバコも吸いません。ギャンブルもやりませんし、ゲームもしません。怪我をしても消毒しませんし、ほとんど薬も飲みません。子供をあまり褒めたり命令したりしません。これらは全て目的があってやめたものです。やめた分、得たものも多くあります。例えば有効に時間を使えますし、健康的に生活出来ていると実感しています。あと、趣味も増えた気がします。
モノであふれた世の中で、本当に必要なものとそうでないものをしっかりと分別し、より無駄を省いたシンプルな生き方をする方が、仕事や趣味にも時間をたくさん使えるし、より健康的でいられると思います。限られた人生の中でいかに無駄を省くか、いかに人間的に生きるか、最近そんなことばかり考えたりしてます。だって、人間であることはやめられないのですから。