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エイジング(加齢)について

クリスマスに少し美容に関する話をします。

人々のアンチエイジングに対するモチベーションが上がり、関連商品もとても良く見かけるようになりました。化粧水であったり、食品であったり、ヒアルロン酸の注射であったりと形は様々ですが、ほとんどの人は何かしら手に取ったことがあるのではないでしょうか?そして、それらは本当に効果があるのでしょうか?

誰しも加齢に逆らうことはできません。しかし、老化を加速させる要因をなるべく排除し、正常な老化の状態に近づけ、健康長寿を目指すことは誰でもできることなのです。『酸化』・『糖化』という言葉をご存知でしょうか?老化はこの酸化と糖化によって進行します。

酸化とは、メディアでよく取り上げられる話題ですね。ヒトは呼吸をする度に活性酸素を発生させています。1日に身体が取り込む酸素は700〜800リットルで、その1〜2%が活性酸素になります。活性酸素は免疫細胞の働きを助ける重要な物質ですが、一方で老化の原因であることが明らかになっています。
活性酸素は、細胞内のミトコンドリアや核のDNA、さらに細胞膜を酸化させ、傷つけます。活性酸素の攻撃にひとたびさらされると、酸化の連鎖反応が起こり、細胞膜の機能を果たせなくなり、細胞は死んでしまいます。
人にはこの活性酸素を分解する酵素も存在します。その酵素をSOD(スーパーオキサイドジムスターゼ)と言います。SODは30代までは活発に働きますが、40代以降ではSODの働きは低下して老化が加速します。
呼吸以外にもタバコやストレス、紫外線も活性酸素が増える原因であり、運動不足はSODの活性を妨げます。ですから、老化の原因は生活習慣の中にあるといえます。

糖化とは、身体の中で糖がタンパク質や脂質と結びついてタンパク質が変性しAGEs(最終糖化産物)という老化物質を発生させる反応を言います。このAGEsが真皮コラーゲンに蓄積すれば肌の弾力が失われてたるみやくすみ、シワの原因になります。血管に溜まれば動脈硬化、骨に溜まれば骨粗鬆症の原因になるわけです。
中でも果物に含まれる果糖での代謝の中間体である「グリセロアルデヒド」がくせ者です。グリセロアルデヒドから作られるAGEsは『Glycer AGEs』と呼ばれ、他のAGEsよりも毒性の強いAGEs『TOXIC AGEs:毒性AGEs』と考えられています。Glycer AGEsがAGEs受容体であるRAGEに結合すると、大量の活性酸素を生み出すことがわかってきました。当然、ブドウ糖からもグリセロアルデヒドが作られ、TOXIC AGEsが作られます。

ですから、本当にアンチエイジングを考えている人は市販されている商品に頼るのではなく、この酸化・糖化を進行させない食事を心がけることが最も重要なことなのです。

甘いお菓子やジュース・果物を大量に食べながら、高価な化粧水を使用している人なんかは本末転倒ですね。

何事も大量に摂取しすぎると老化を加速させる原因になってしまいますので皆さんも注意してください。
この酸化と糖化の予防はまた別で書こうと思います。来院された際は気軽にお聞き下さいね。

それでは、メリークリスマス!!

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