ノンメタル
歯科で使用する材料や器械は、全て厚生労働大臣の承認を受けています。いくら海外で安全と言われている修復材料であっても、この承認を受けなければ、保険診療で使用することはできません。また、自由診療であっても未承認の材料を使用するには、患者・歯科医師ともに自己責任で行わなくてななりませんし、多くの学会ではそれらの材料を使用した症例発表は認められていません。
しかし、承認を受けたからといって、本当に安全なのでしょうか?
クリフォードコンサルティング&リサーチ社の創設者であるウォルター・ジェス・クリフォード氏は、歯科材料に関する世界的権威の一人です。彼は、監督機関における修復材料の受付と承認は、長期的な生物学的安全性では見ておらず、むしろ、製品の見かけ・口の中での強度と耐久性・使いやすさ・従来製品と比較したコスト的優位性にしか焦点をあてていないことを指摘し、オリジナルの歯科材料反応検査を開発しました。
クリフォードは9900以上の歯科材料、3400以上の整形外科製品のデータベースを作り上げました。その数は今も増え続けていますが、その結果、「腐食しやすい金属、ガルバニー電流(金属が発生させる電気)、修復剤の分離やガス放出による化学物質は、体内に吸収され深刻な生理学的影響を及ぼしたり組織に蓄積されることが多い。」と述べています。さらに、「それらが心臓血管系、ホルモン系、消化プロセス、胃腸組織、神経作用、筋骨の強度と強調、呼吸器系の能率などの正常な働きを阻害する。歯科材料と神経障害、皮膚の問題、消化器の問題を関連付けて考える医者はほとんどいない。症状としては、単なるイライラとか変な味のものもあれば、もっと深刻なものもある。」と結論づけています。
彼の会社で41000人以上を調査した結果、ニッケル、カドミウム、ベリリウム、水銀を含む製品は全員に生体適合性を認めませんでした。つまり、非常に有害であることが実証されました。
そして、貴金属合金は比較的成績は良かったのですが、金属の中に銀とパラジウムが含まれていると、異なる金属間で発生するガルバニー電流も強くなり、腐食した金属はイオン化し、組織に蓄積されたり、抗体反応を引き起こしアレルギーの危険性も高めることがわかりました。
この、銀とパラジウムこそが日本の保険診療で毎日大量に生産されている銀歯なのです。
当院では、本当に健全でいたいなら口の中から金属は取り除くべきであると説明します。
基本的に銀歯は適合も甘く、再治療のタイミングも早くなる可能性が高いですし、決して生体適合性が良いものではないので、どうせ治療するなら、より精度が高く、自然に仕上がるセラミックのほうがベターということなのです。
しかし、治療には一生大丈夫などという保証はどこにもありません。もし皆さんの中に、「一生もつよ」とか「半永久的に大丈夫」などと歯科医に言われたことがあるなら、その歯科医はおそらく余程の錯乱状態だったか、ただのペテン師でしょう。
もちろん当院で行う治療も一生もつかどうかなんてわかりませんが、精度の高い治療をしているつもりなので保証期間をしっかり設けてあります。精度を追求するととても時間がかかるため、あんまり人数は見られません…すみません。
結局、人間の身体は常に変化します。その変化をしっかりと見極め、調和させることが重要なのです。
そのために必要となるのが、なるべく生体適合性の低い異物を体内に入れず、ノンメタル治療を行うことであり、しっかりとメインテナンスをおこないながら調和を維持し続けることです。
とは言っても、アロパシーは所詮アロパシーであり、いくらセラミックやジルコニアであっても決して歯に置き換わることはないので、問題はなくなるわけではありません。そもそも虫歯を作るからこのような問題が出てくるだけで、しっかり予防して虫歯を作らなければ良いだけなんですけどね。