太るワケ③
太るワケも3回目となり、さらに少しディープな話になります。
体の中で炭水化物と密に関係しているものとしてコレステロールが挙げられます。コレステロールは心臓病の原因と言われており、今までの医療では動脈を詰まらせるため、コレステロール値を極力下げるようにと人々を洗脳してきました。
中でもスタチンのようなコレステロール低下薬は毎年何億ドルも稼ぎ出す大ヒット商品となり製薬会社に莫大な利益をもたらしています。そして、今でも栄養学者や専門家の中には、心臓病を避けるために、低脂肪で炭水化物の多い食事を摂ることを主張する人がいます。これらは大きな間違いです。
確かにLDLコレステロールと総コレステロールが高いと心臓病のリスクも上がるようです。コレステロール低下薬はこれらの数値を下げます。しかし薬物が行うことと、食事が行うことは全くの別物であり、薬物でLDLコレステロール値が下がっても心臓病が予防できるわけではありません。つまり、スタチンなどの薬物が心臓病を防ぐ事実は、LDLを下げるからではないのです。
中性脂肪(トリグリセリド)も心臓病の危険因子の1つです。中性脂肪は血液の中をコレステロールを運ぶのとおなじリポ蛋白によって運ばれます。そして、中性脂肪の数値が高いほど心臓発作を起こす可能性が高くなります。この中性脂肪の数値は脂肪とは関係なく炭水化物の摂取量により影響されます。炭水化物をたくさん食べれば数値も上がります。
心臓病の危険因子で最も重要なのはHDLコレステロール(善玉コレステロール)です。低HDLコレステロール値は、総コレステロールやLDLコレステロール(悪玉)が高い人たちよりも心臓発作を起こす危険性がはるかに高くなります。遺伝子レベルの研究でも、生まれつきHDLコレステロールを高くする遺伝子を持った人に長生きの傾向があることが明らかになっています。現在ではHDLコレステロールの数値を下げる要因は炭水化物の摂取であることが明らかになっています。逆に数値を上げるためには運動、減量、適度の飲酒などが必要であると今まで言われてきました。しかし、炭水化物を脂肪に置き換えるだけでHDLコレステロールの数値を上げることができるのです。つまりHDLコレステロールは食事に含まれる炭水化物のバイオマーカーであり、炭水化物の摂取量を表すものなのです。
つまり心臓病はHDLコレステロールが低いことが原因であり、さらに糖質の摂取が多いことが根本的な問題ということになります。これは極端な糖質摂取の一説に過ぎませんが、炭水化物(糖質)が肥満や心臓病の原因である可能性はもはや否定できないレベルだと思います。糖質を摂り続けることは着実に身体に変化を与えていき、ゆっくりと病気の危険にさらしていくのです。それでも食べたい人は、もはや糖質中毒のジャンキーなのです。健康を害する前に早く気づいてもらいたいものです♪