発病のメカニズム
年が明けて、寒い日が続くせいか体調不良の人が増えてきましたね。
当院もキャンセルの患者が増えてきて、空き時間でいろいろできていなかった雑用ができてそれなりに楽しんでいます。
世間では、手洗いうがいや外出時のマスクでインフルエンザを予防しようなんて言われていますね。実際はあまり意味ありませんけど。あと、ワクチンも打ってインフルエンザにかかる人が続出しています。ちなみに我が家では子供も含めインフルエンザワクチンは一切接種していません。無意味なので。笑
本当に必要なのは、ワクチンを打ちに行くお金や時間じゃなくて、病気の本態を理解して抵抗力を上げることです。
中医学では病気の発病を「正邪闘争」と考えています。
正気と病邪の戦いのことです。
正が邪に勝てば発病しません。しかし、邪気が強く、正気が不足していれば臓器機能やエネルギーバランスが崩れ発病します。
発病すると、正気の強弱や病者の性質の違い、感受した邪の強さ、邪が溜まっている深さなどによりいろんな症状が発症します。
病邪が身体に侵入すると、それが経脈にあるか臓器にあるか発病した部位によっても症状が異なります。
「霊枢・刺節真邪」より
(虚邪が人の中に入ると、寒気がしてガタガタ震え、体毛が逆だって毛穴が開く。邪が深く入れば骨に宿り、骨痺となる。筋に宿れば筋が痙攣する。脈中に宿れば血が閉塞して通じなくなり、できものとなる。脂肪に宿れば衛気と結合し、陽邪が多ければ発熱し、陰邪が多ければ寒気がする。寒邪では真気が弱り寒気がする。皮膚の間に宿れば毛穴が開いて痒くなる。邪気が留まって去らねば痺れて痛む。)
なので風邪一つとってもいろんな症状があるわけです。
では、どうやってインフルエンザにかからないようにできるでしょう?
一応、漢方薬にもインフルエンザを予防するものがあります。
貫衆(かんしゅう)、板藍根(ばんらんこん)、大青葉(たいせいよう)などを煎じて飲んだりするそうです。板藍茶なんかは市販されています。
でも一番は強い体質を作ることでしょう。体質と聞くと生まれ持ったものをイメージしがちですが、変えることもできます。
これは僕がとても共感できる中医学の考え方です。
体質を強くするには、
精神を整え、
飲食や生活に気を配り、
過労や安逸を避けて適度な運動を続け、
必要があれば薬物(漢方薬や自然な食品)を使って予防すること。
ここで言う過労や安逸とは、嫌々やらなきゃいけないようなことだったり、やる理由がよくわからないようなことをしたり、な~んにも考えていなかったり、ぼけ~っと生活している状態も含んでいます。
つまり、しっかり目的意識を持って生き生きとすることで精神も整い、季節や身体に合った食べ物を頂くことで強い体質を作ることができます。
それでも病気になった時、改めてそれまでの自分と向き合うことができて、その病状がなぜ起きたのか推測し理解できるでしょう。