脳内物質
皆さんはお盆をどのように過ごされたでしょうか?
僕は、久々の連休だったので家族で海へ遊びに行き、シュノーケリングや磯遊びで真っ黒になってしまいました。そんな楽しい時間はあっという間に過ぎるものですね。それでも、鮮明に記憶として脳内に残ります。それは、脳内物質が大量に分泌することによって幸福や感動を感じることで記憶に焼き付けられるからです。
脳内物質はたくさん種類がありますが、記憶に焼き付ける代表的なものにはアドレナリン・ノルアドレナリン・ドーパミン・エンドルフィン・オキシトシンなどがあります。
アドレナリン(エピネフリン)は歯科用の麻酔薬の中にも入っている物質ですね。アドレナリンやノルアドレナリンは、不安や恐怖に伴い分泌される物質です。現在、子供に増えているPTSD(心的外傷後ストレス障害)は、命にかかわるような出来事や事故・天災・虐待・犯罪などの、強い恐怖を伴った体験により、時にフラッシュバックを生じるような心の病です。一般的にトラウマとも呼ばれます。その原因は、その体験により大量のアドレナリンとノルアドレナリンが放出されて脳に焼き付けられてしまうからであるとされています。しかし、僕は糖質による血糖値の増減に伴う内分泌系の撹乱作用も原因の一つではないかと考えています。
それに対して、ドーパミンは幸福物質と呼ばれ、幸せを感じている際に分泌されます。旅行や遠足の前の日にワクワクして眠れなくなるのもドーパミンの作用ですし、何か目標を達成した際に気持ちいいのもドーパミンの作用です。人間は、何かに集中している時はその他の欲望を忘れてしまいます。それもドーパミンが分泌されているからであり、その時の記憶はしっかりと脳内に残ります。このドーパミンが不足するとパーキンソン病やパーキンソン症候群になりやすくなることも報告されています。そういえば、以前の記事の中でパーキンソン病は第三の糖尿病と書きましたが、ここにも糖の影響があるのではないでしょうか?
エンドルフィンは脳内麻薬とも呼ばれる快楽物質です。マラソンなどでだんだん気分が高揚してくるランナーズ・ハイはエンドルフィンの作用であると言われています。また、性行為によってβ−エンドルフィンが分泌されます。β−エンドルフィンにはモルヒネの6.5倍もの鎮痛作用があるとされています。エンドルフィンは、食べること(食欲)、寝ること(睡眠欲)、勝つこと(生存欲)、性行為(性欲)、人に好かれること(集団欲)などの本能が満足すると最も分泌され、これが極まると「サイコー!!」とか「やったー!!」といった歓喜のような状態になります。その感動は脳裏に深く刻まれます。
最後に、オキシトシンは恋愛物質と呼ばれます。これは、恋愛やスキンシップに関連して分泌されます。過去の恋愛を引きずったり、昔の恋人が忘れられないのもオキシトシンの分泌により、脳に記憶が焼き付けられたからです。
こういった、脳内物質(中でもドーパミン)を上手にコントロールできれば、様々な情報をしっかりと記憶することができるでしょうし、より人生を楽しむことができます。ですから、何事もイヤイヤやっても時間の無駄。ポジティブに行動すると脳は活性化し記憶力も上がり、仕事を効率的に行うことができ、ご機嫌で生活できるということなのです。受験生は勉強にも活用できそうですね?
僕も好奇心を持ち続けて、しっかりドーパミンを出しながらたくさん勉強して皆さんに情報を伝えていきたいと思います。世の中が少しでも良い方向に向かうように♪皆さんも砂糖の摂取をひかえて、どんどん脳内物質を出してみてくださいね〜!