食事と向き合う
予防医学を考える上で、食事はとても重要な項目です。みなさんは食事と聞いてどんなことを思い浮かべるでしょうか?
ジューシーなステーキ?フレッシュなサラダ?ファストフードのハンバーガー?コンビニのお弁当?それともホカホカの白い炊きたてごはんでしょうか?あるいは、家族と仲間で楽しく食べている場面か、あるいは一人ぼっちでゲームしながら食べる場面など。
食べ物には栄養素が含まれているので、体内で栄養を作れない生き物は食べたものでできていることは言うまでもありません。だから、偏りが生じると栄養素が不足して代謝に影響を与え、体調を崩したり、ホルモンバランが乱れたり、精神的に不安定なります。そして免疫系にも影響して病気にもなります。
さらに多くの研究で、食べ物に含まれる科学的な添加物や残留農薬、遺伝子組み換え作物(GMO)などの身体への影響が指摘されています。日本の基準は世界的にもゆるく、食品添加物の使用量や農薬使用量、遺伝子組み換え作物の使用量が世界一位(農薬は二位)であることはもはや常識であり、それらに対する無関心度も世界一位なのかもしれません。
ただ、添加物や農薬を食べたらすぐに健康上の問題が生じるわけでは無いですし、それらを食べ続けている全員が病気というわけでもありません。いづれ病気を発症したとしても、何が原因だったのか特定することもできないでしょうし、食べ物に気をつけている人が病気で死んでしまうこともあります。でも、気をつけられるものであればなるべく自然なものを選ぶようにしたいですね。
世の中にはたくさんの食事法があって、流行りも影響します。最近では糖質制限や、ヴィーガン食やマクロビオティックなどもよくメディアにとりあげられました。しかし、一貫してその食事でなければならないという、一種の宗教的な要素も感じざるを得ません。それに、人間の体はみんなそれぞれ違って、住む地域や社会背景、生活習慣も違います。ですから万人に共通する食事法などこの世には存在しないのです。
ですから、僕は治療は科学的根拠に基づいてやっていますが、予防に関してはエビデンスに乏しいメタトロンで波動を計ったり、血液検査から栄養状態を調べたり、筋肉反射テストをしたりしています。理由は対症療法ではなく原因療法をしたいからです。その人に適した食材や害になる食材などが分かれば、難しい食事法のルールなど考えず楽しく食事ができると考えています。
古代バビロニアのハンムラビ法典や江戸時代の養生訓には「怒りながら食事をすると毒になる」と記述してあります。食事対して、身体に良いか悪いか心配して考えながら食べるのも毒になるでしょうし、罪悪感を持ちながら食べるのもきっと毒になるでしょう。
結論としては、食べ物に向かって心から「いただきます」と声をかけて、体全体で食べ物に感謝をささげることが最も重要です。そして、食材をよく噛んで、よく味わい、最後に「ごちそうさまでした」と感謝をささげることで薬として働いてくれると思います。そのためには、本当に感謝できる食材や調味料を選びますし、自然に添加物やGMOも減っていくはずですよね。出どころの分からないファーストフードじゃなかなか感謝できませんから。