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評論家の評論①

日頃あまり見ないテレビをたまに付けてみると、ニュースや情報番組に出ている評論家が気になったので評論家の評論を書いてみます。

評論家とは、専門的な知識を持ち合わせたスペシャリストで、その道の第一線で活躍しているて、その分野の将来を明確に予測できると勘違いされている方も多いのではないでしょうか?

ナシーム・タレブの「ブラックスワン」の中に「私たち(人間)は過去につじつまの合った後解釈をし、それを信じ込む傾向がある。そのせいで、自分たちの予測能力に限界があるとはなかなか認めたがらない。あらゆることが、後知恵で見れば意味を持つ。」と記しています。

金融エコノミストがその日の出来事について説得力のある説明をできることも、これに準じています。平均株価や円やドルの浮き沈みも、過去の事象を説明するだけでそれに対してつじつま合わせをして意味を持たせています。それだけでなく政治や戦争、社会の動向やスポーツに至るまで、いろんな専門家・評論家という人達がもっともらしい説明を展開しています。しかしそこから始まる未来の予測は全て過去のことから作り上げられた物語で正確さなどありません。誰も未来を予測することはできないからです。

もちろん、わからない人にわかりやすく説得力をもって説明するのが彼らの仕事なのでそれを否定する気は全くありません。むしろ、影響力の大きい評論家であれば民意を先導して、政治にも影響を与えることもできるかもしれませんが、未来のことを予測したところで何の意味も持ちません。予測が当たっても当たらなくても現状が変わっていかなくては何も意味はないのですから。

そして、彼らは未来など分からないにも関わらず自信満々に答えなくてはなりません。ニュース番組などでアナウンサーに今後の展望を質問された評論家が言葉を濁してしまったり、曖昧な言葉で逃れていたりする光景を目にすると、気の毒だなぁと思います。

では、評論家が未来予測をできない所以を説明していきます。(つづく)

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